上野アメ横 休日真昼間立ち飲み三本勝負 ボンクラ座礁酒場

上野は戦後の出発点がアレなこともあり、ダメ人間を受け止める街という側面がある。そういうこともあり、各パチンコメーカーは新台をまず上野に投入する。以前自分は出勤経路が上野駅で降りて湯島方面へ歩いて~という経路だったんだけど、そうやって朝方にパチンコ屋の前に並ぶ灰色な方々眺めて行くというのが日常であった。
その灰色な方々がパチンコで買った負けたした後、真っ直ぐ買えるのかというと当然帰るわきゃぁ無い。その辺で飲むんである。んなわけで、上野は昔から昼間飲みのメッカなのだ。いわば、そっち方面のなんやかんやを赦し受け止めるブギーナイツ入った街なんである。

どうも自分は二十代いっぱいを“ブギー”に生きてしまったため(前半やや廃人)に、そっちがむしろデフォルトであって、今の労働して糧を得るといったような生活はかりそめのものであるという意識がどうしても拭えない。その為なのか自分の中の“ブギー”度数が下がってくると妙にモヤモヤが溜まるようになっているようなんである。今年は3月から4月は毎度おなじみのように仕事的にヒドくイソガシイのに加えて、結構ヒドい花粉が来やがって症状が出まくり。かといって、酒の席は仕事上もしくは冠婚葬祭的なもの含めての“正しく“飲む機会ばかりが多く、全く自主的にボンクラな動きが取れずに自分の中の“ブギー”度数が下がる一方だったのだ。

これはイカンざきと一発奮起(こういうことにこの言葉使っていいのか分からんが)して、ようやく身体が空いてきたゴールデンウィークにキッチリ“ブギー”度数を上げようと考えたのが今回の上野での休日真昼間立ち飲み三本勝負である。「休日」「昼間」なのはもちろん“ブギー”度を上げるためであるが、立ち飲みと限定したのは単に最初の店で長っ尻になってしまうのがどう考えても明らかなのであえてそうしたのである(頑張りゃいいだけだろ)。「三本勝負」が何かって?なんか古き良きプロレスっぽくてカッコいいじゃん!
上野・アメ横 昼間飲み横丁
というわけで、やって来ました上野アメ横。この昼間飲みの老舗の大統領があるガード下から上野藪そばがある通りは、後に紹介するたきおか1号店が出来た辺りから居酒屋ブーム(というかお手軽飲みブームというか)に上手く乗っかるカタチで、ここ数年であれよあれよという間に昼間飲み横丁となってしまった場所である。本日もゴールデンウィークだというのにキッチリと混んでいる。元々の“ブギー”な方々に加えての家族連れ、ヤンキー、リア充が混ぜ込まれてややカオスな感じに仕上がっている。自分の方のコンディションは朝から下谷花柳界跡を写真に撮りに行って結構歩いたので、丁度いい具合に燃料を補給したい感じだ。
上野アメ横「肉の大山」
まず向かうは「肉の大山」。今回立ち飲み目的なわけだけど、正式名は「レストラン肉の大山」という肉問屋が営業するレストランなんである。本来は奥にちゃんと座って食う肉問屋だけに値段の割にはボリュームのあるステーキやハンバーグが出てくるレストランというのがメインなんだけど、どういうわけか入口付近で焼き鳥や揚げ物と一緒に酒を出す形態での営業もしているのだ。結構昔からこういう営業をしていて(大山自体は昭和初期創業とのこと)、確かなぎら健壱氏の本でも紹介されていたように思う。実はこの店は何度かお世話になってことがあるので、出だしとしては良いだろうということでのチョイスである。
上野アメ横「肉の大山」 揚げ物販売
この立ち飲みゾーンで売ってる揚げ物は単品としても人気があり、休日ということもあり家族連れやカップルが結構買っていっている。肉屋のメンチが100円、コロッケが50円だしね。多分惣菜として買って行く人も居るんだろう。酒やらも同じ場所でたのむことになっている。自分は生中とともにまずは焼き鳥を注文。
上野アメ横「肉の大山」 焼き鳥販売
この店、(ここで食う場合)揚げ物は紙にくるんで渡してくれるだけなので、まず焼き鳥をたのんで皿をもらったほうが良いのである。焼き鳥はみんな百円なんだが、調理済みの奴をオバちゃんがしっかりと焼いてくれるので来るまでチョイかかる。
上野アメ横「肉の大山」 ビールと焼き鳥
ナンカ写真だけだとエライノーマルな感じだけど、店の入口のカウンターなのをお忘れなく。肉屋の焼き鳥なのでハズレであるわけは無い。始めなんでサッパリとと、塩にしてみたんだけどココ一本で行くんならタレの方がいいだろうね。
上野アメ横「肉の大山」 ハムカツ
一本食ってからハムカツも追加。やや小ぶりであるけれど70円だからね。ここでは他にウインナーフライが50円だったりと、コロッケもそうだけど揚げ物は通常の肉屋値段なのでツマミとして考えるとエライ安いんである。
上野アメ横「肉の大山」 カウンター
カウンターはこんな感じになっております。立ち飲みには十分だね。と、そろそろ追加の揚げ物をと思ってたらお昼時のちょうどいい時間でもあるんでレストランがエライ混んできた。
上野アメ横「肉の大山」 行列
自分の居るカウンターの辺りまでみっちりという感じで入店待ちのお客さんで溢れてきちゃったのである。熱湯風呂前のダチョウ倶楽部バリに背中を押されたりするようになっちゃって、流石に飲み辛いし、注文し辛い(飲んでるカウンターと販売カウンターの間に行列できちゃってるのだ)ので、まぁ最初の店だしなってことで、離脱することにする。こういう辺り、立ち飲みは気軽でよろしい。

しかし、休日だからってここまで混んでることは無かったような気がするけど、ゴールデンウィークだからかな。今回妙なことになっちゃったが、この「肉の大山」は立ち飲みの手軽さというかハードルの低さは今回の三店舗の中でもピカ一なので、立ち飲み初心者の方にも安心してオススメできる店である。バーガーなんかもあるようなので、家族連れで来てお父さんだけ飲むってのもアリだろうね。自分も何時か、奥のレストランも利用してみたいと思ってるんだけど、この先も店先だけの利用になるような気がするなぁ。

肉の大山
住所:東京都台東区上野6-13-2
電話番号:03-3831-9007
営業時間:[月曜から土曜日] 11:00~23:00(L.O.22:00)、[日曜祝日] 11:00~22:00(L.O.21:00)

上野アメ横「立呑み たきおか」
次に向かうは直ぐ先にある「立飲み たきおか1号店」。創業自体は7年前というから、それほど古くない、というかこの店が営業を始めた頃にちょうど前を通って(朝の出勤時である)、すでにやってるので驚いた覚えがある。朝7時から営業って大丈夫なのかよ、なーんて言ってたのもつかの間、現在じゃ3号店まであるそうで、上野立ち飲みの定番店となってしまった。よっぽど上野の“ブギー”な辺りにキッチリハマったということなんだろうけど、んな辺りでこの店には前から来てみたかったんだが、何故か来る機会が来なかったのである。
上野アメ横「立呑み たきおか」 店内
期待を胸にエイヤッと店に入ると、店内の雰囲気というか空気感に一瞬ウッっとなる。ダメや、ダメ人間のニオイや。伊東ダメヤホテルや。でもそれがイイ。驚くままに店員に「お客様一名!」と叫ばれ、入口付近のカウンターに「こちらへどうぞ!」と言われる。その場所、確かに写真撮る上でもとってもいいんだけど、並んでいるのがX-メン並に“ブギー”度が高い人達しか居ないじゃん。いきなりアベンジャーズに入ってくれと言われても困るんだけどと思いながら、とりあえず席(というか立ちなんでポジションか)に着きチューハイをたのむ。隣りのにーちゃん(っつっても三十代くらい)は仕上がりすぎていてグデングデンだ。パチンコであたったのか。それにしても、ここもメチャ混み。みんなゴールデンウィークなのに何やってんだ。俺もだが。
上野アメ横「立呑み たきおか」 串物仕込み
自分の目の前はきゅうりが積まれてその奥で串物の仕込みが見れるというナカナカの場所。左はさっきのにーちゃんで、右は隠居風のジーサマが肉じゃがをツマミに瓶ビールを傾けている。渋いじゃん。どちらも常連だな。
上野アメ横「立呑み たきおか」 メニュー
チューハイが来たトコロで目の前のホワイトボードに「赤ウインナー」と書かれているのを目ざとく見つけ、それプラスお約束のハムカツを注文。なお、今回全ての店がスタンダードな立ち飲みであるので精算方式ではなく引き換え方式となっている。ここでは大友克洋『AKIRA』に出てくるバーにでも居そうなお姉さんに注文しつつ金を渡すというカタチ。
上野アメ横「立呑み たきおか」 チューハイ
やや落ち着いて店内をイロイロと確認したりしながら飲み進めるわけなんけど、ウインナーとハムカツがナカナカ来ないんである。混んでいるからか思ったら、横のジーサマがブリの刺身をたのむとスグに出てくる。どうもこの店、混んでいる時は焼き物、炒め物、揚げ物はスグに出てこないので、煮物か刺身のようなできちゃってるもんを先にたのむのが良いようなのだ。勉強になったね。というわけでジーサマに敬意を表し自分もブリの刺身をたのむことにする。刺身は全て200円である。
上野アメ横「立呑み たきおか」 赤ウインナー
刺身をツマむうちにやってきた赤ウインナー(180円)もベタに身体に悪そうな色で大変よろしい。と、両方をツマミながらなんとなく分かったのは、この店は瓶ビールが安い(390円)のでそれを飲む間ぐらいが「昼間」で「単独」での店の滞在時間としてはベストなんじゃないかという辺りだ。実際、自分の周りのX-メン衆もジーサマ筆頭に飲み終わるとトットと帰っている(グデングデンのにーちゃんも以外にあっさり帰っていった)。複数名だと会話プラスなのでもうちょい長くなるようだけど。ただ、ここの瓶ビール、スーパードライなんだよな。ホッピーにすりゃ良いのか。
上野アメ横「立呑み たきおか」 ハムカツ
ここで飲み物を追加するついでに焼き物もたのんでみる。ここもベタにシロ串(タレ)。ホルモンだけじゃなく、鳥串もあるってのがオールラウンドでよろしい。ここでハムカツが遅れての登場。しっかりプレスハムである。この店、ソースやら何やらが妙に充実しているのも結構。
上野アメ横「立呑み たきおか」 シロ串
ちょうどハムカツを食い終わったらきたシロ串はやや臭みのある一般的なもの。しっかりと焼いてあるし、これはこれで好きだ。串物は二本で200円。

あちらこちらの方向性のものを大体クリアして、次があるのにいささか長居をしたような気がしてきたのでここでご馳走様。いやーここは店増やすのも分かるわ。上野の“ブギー”なトコロにスポっと来ている上に妙なハードボイルド感もあり(カウンターってのもあるんだろうが)、ツマミも押さえるところをしっかりと押さえてる。ただ、基本立ち飲みスタンダードってことで長居する店ではないような気がするので、サクッと行きたいとき、次があるときに利用すると吉って感じだ。とりあえず、また来てみよう。

立飲み たきおか
住所:東京都台東区上野6-9-14
電話番号:03-3833-2777(予約不可)
営業時間:[月曜から土曜日] 7:00~23:30、[日曜祝日] 7:00~22:00

上野アメ横「立飲み カドクラ」
さて、最後の店になるのはオモイッキリ向かいの「立飲み カドクラ」。この店も比較的新しいんだが、確かここオシャレ風居酒屋があったような気がする。ブームに乗ってなのか、いつの間にか目ざとく立ち飲み形式の店になっていた。経営は上野の老舗焼肉屋「太昌園」であるらしいが、新しいだけにイマイチ情報が無い。ハムカツとホルモン揚げが名物らしいが、三軒目なんで腹具合もあるんで申し訳ないが出たとこ勝負で行くしかない。
上野アメ横「立飲み カドクラ」 鉄板前
入ろうとするとここもやはり満員。こちらへと鉄板前の微妙な席に通される。下が斜めっているので正直立ち辛い。とりあえず、チューハイと煮込みをたのんで、メニューとにらめっこすることにする。後で気づいたけど、こっちの方が瓶ビール安いのね(350円)。でもまぁ、スーパードライだかんな(しつこい)。
上野アメ横「立飲み カドクラ」 メニュー
ここでタモリ倶楽部に出たというミルフィーユハムカツをたのむのが良いんだろうが、へそ曲がりなのでテレビに出たという時点でアレだし、結構周りが食ってるので注文する気が無くなる。どうも(焼肉屋が親って辺りで)肉、そして何故か炭水化物系がナカナカに強い感じなので主にそっちを攻めるべきかなと思っていると、目の前でイロイロとジュージュー焼き始めるので、もう目がそっちへ行ってしまい、作っていた鉄板で作るだし巻き玉子ってのを自分も注文することにする。
上野アメ横「立飲み カドクラ」 サワー
鉄板を担当する店長と思わしきフトメの人が焼いていると妙に美味しそうに見えるのである。こういうもんはフトメの人の方が良いような気がする。ということを椎名誠も言っていたような気が。東海林さだおだったか。店長の雰囲気だけじゃなく、たきおかに比べて雰囲気はややくだけているというかファミリー寄りである。
上野アメ横「立飲み カドクラ」 だし巻き玉子
と、やってきただし巻き玉子をツマみつつ、やっぱり焼肉屋経営だけに肉行っとくかとか考えていると、目の前でソース焼きそば焼き始めやがった。うぅっ。
上野アメ横「立飲み カドクラ」 焦げるソース
何しろ目の前の鉄板で焼いているのだ。ソースの焦げるニオイしまくりなのだ。バカボンのパパなのだ。でも、これ行っちゃったらもうシメだよなと、2秒ほど葛藤した後(もうちょい悩め)に結局たのむことにする。しょうがないよね。多分しかめっ面で作曲中のベートーベンでもたのむと思う。
上野アメ横「立飲み カドクラ」 焼きそば
どーん。個人的には鉄板の隅で忘れ去られたようなソースが染みこみまくりの焼きそばが好みなんだけど、こういう作りたてのも悪くない。でも結構量が多いんで完璧にシメですな。

以上「立飲み カドクラ」、なんかシメの炭水化物食いに来ただけみたいになっちゃって誠に申し訳なかった。ちょっと書いたようにたきおかのようにある種限定される客層を狙っているわけじゃないって辺りは最近多い風通しのよい立ち飲み店と言っていいだろう。大学生カップルでも入れなくはない感じだ。焼かれていた肉なんかも美味そうだったんだけど、ちょっと真価を見る前に腹がいっぱいになってしまったんでチト残念だったというか、お前が焼きそば我慢しろよってことなんですが、まぁそれも美味しかったんで良いんじゃないですか。次来た時は肉行っとこう。

立飲み カドクラ
住所:東京都台東区上野6-13-1 フォーラム味ビル1F
電話番号:03-3832-5335
営業時間:10:00~23:30(L.O.23:00)

というわけで、休日昼間立ち飲み三本勝負。“ブギー”度数がしっかりと上がっただけじゃなく、総額は三千円行ってなかったりする。休日のレジャーとしてはナカナカのもんだろう。また三本勝負は流石にという感じだが、それぞれの店はもう一度来てみたいというか、多分個々で来るんだろうと思う。正直、万世橋酒場ほどの居心地の良さは無いんだが、本来の立ち飲みのハードな感じ(特にたきおか)はしっかりと味わえて満足である。

この後、何となくいい気分になっちゃったんで、不忍池の方で撮影続行してしまい、結局酔いが回って(ゴールデンウィーク中なんで人がいっぱいで休憩場所が無いんである)若干ヘロヘロになってしまったりして。タイトルどおりになって良かったのか悪かったのか。しょうがないんでザ・ビーチ・ボーイズの「GOD ONLY KNOWS」聞きながら帰ったとさ。

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