秋葉原 肉の万世「灼熱ジャングルビアガーデン」 2014 ボンクラ座礁酒場

7月 31, 2014 No Comments by

もうイイおっさん・おばちゃんにしか分からない話だと思うが、ちょいと前のテレビでは正月にかくし芸大会みたいなもんをヤタラとやっていたのである。
正直、内容は堺正章方面を除いて、まぁゆるいもんで、正月にダラダラしながら見るために最適化されたコンテンツってのが基本としてあったわけなんだが、その文脈を見事に無視したものとして、日本テレビの『番組対抗かくし芸大会』に登場(襲来というか)した全日プロレスが披露した寸劇(?)がある。

当時(80年代前半)の全日プロが「白雪姫」を演じるってだけで、もうドウしようもないもんなんだなってのは十二分に分かるわけなんだが、当時はネットでサクッと見る(多分どこぞに落ちてると思う)ことのできるような時代ではなく、お茶の間でガチで見るのである。がっぷり四つで見るのだ。逃げ場は無い。
得意のジャンピング・ニーの連続よりも破壊力が高い鶴田の女装等の映像を浴びせられ、むしろプロレス者ゆえに脳みそから何か妙な汁でも出ているんじゃないかという感覚が押井守作品よろしくエンドレスに続くのではないかという苦行の時間。
しかし、どういうわけか見続けるうちに、スッとその苦しみが抜ける時が来るのである。身体的な軽さではない、そして思考上での諦観とも違う、よく分からない肯定感がやってくるのだ。
マヤ文明の文化というか風俗に、狭い空間に人を閉じ込め、さらにその中に唐辛子を燃やした煙を充満させ、中の人間の苦しみが極限になったところで外へと解放して「あぁ世界ってすんばらしい!」と現世への肯定感でイッパイにさせるっていうヤヤコシイもんがあったらしいが、言わばソレにちょっと近いのかもしれない。

さて、食い物屋の紹介の冒頭にお前何言ってんだというご懸念はあるだろうと思う。心配しないで欲しい。自分も何言ってんだかさっぱり分かんな~い。
ただ、意識高い系が称揚するような、ハイブロウな体験やフレッシュな体験では無く、どうしようもなくクダラナイようなものから何事かの肯定感がやってくることがあるのだ、ということを語っておきたかったのである。
そこでの本年度・万世本店「灼熱ジャングル ビアガーデン」へ、となるわけだが、別にここが“どうしようもなくクダラナイ”と言ってるわけではないので、誤解なきよう。
万惣跡
今回はもう4年目ということで物好きにもオープン日から行ってみようってこととなり(自分が言い出したんだが)、月曜日からの出撃である。
と、言い出しっぺというのに仕事で引っかかり、またぞろの出撃遅れ。走って秋葉原へと向かう。先に着いていたCUE氏は万惣本店跡を見ていたそうである。というか、ホテルになっちゃうのね。まぁ今秋葉原は外国、地方の両方から需要があるからなぁ。
神田明神近くまで来たところで、CUE氏よりエライことになってるメールが来る。すでに、ジャングルフロアに上がっているようだ。毎度エライことになっているような気もするが、エライことを見に来ているんだから、順当だと言える。
万世ビアガーデン看板
万世橋から万世ビルを見ると、キッチリと「8F 展望ビアガーデン OPEN」看板が出ている。twitterの公式でも公式のアカウントにCUE氏が直接聞くまで開催日を全く発表していなかったらしいんだが、この万世内でも押されているのか、そうじゃないのかという微妙な辺りが、このビアガーデンの奥深い辺りである。

何時ものようにエレベーターでイージー・リスニングを聞きながら上昇していくと、何か妙な音が聞こえてくる。ん?と耳を澄ますと「ゥヶヶ…」という聞き慣れたジャングル音で、それは段々と大きくなり、8階に到着する頃にはほとんど爆音状態となり、エレベーターのドアがスッと開くと、半笑いのCUE氏が待ちかねているのであった。
万世ビアガーデンテント
その半笑いの理由というか、耳を劈くような「ウホウホ!ギャーギャー!ウケケケケ!」というジャングル音が響き渡る8階のエレベーターホールには何故か、海水浴場で茶髪ファミリーが日除けに使いそうなキャプテンスタッグのテント・パラソルが所狭しと設置されているのであった。ナニコレ。
万世ビアガーデンキンチョー
このよく分からん風景を眺めながら、何か妙に臭いなと思ったら、蚊取り線香まで置かれている。エレベーター経由で蚊が来ちゃう確率ってのもカナリ低いと思われるので、これもジャングル演出の一部なんだろう。確かにアフリカでは日本製の蚊取り線香が重宝しているなんて話も聞くが、やはり場末の海水浴場感が強い。キンチョーだし。
こちらも半笑いになりながら、CUE氏と会話をしようとするが、お互いの声がジャングル音でちっとも聞こえないので、とっとと入ることにする。
CUE氏に後から聞いたが、すでに店内に入っているリーマン連れの一人がかかってきた電話に出ようとこのエレベーターホールに出てきたものの、「パオーン!ホホホホホ!」というBOSEスピーカーからのジャングル音で電話が全く聞き取れず、トイレに駆け込んでいったそうである。
万世ビアガーデンレジ
と、レジでお金を払おうとすると、今年は肉マウンテンが無いという驚愕の事実が判明。レジ横のテーブルを見るとパック詰めされた料理が並んでいる。なにいいいい!
どうも今年は、料理を簡素化・飲み放題30分500円というカタチにして、出入りがし易い方向に振ったようなんである。浴衣割引なんてのもあったりして(コスプレ割引ってのもあったんだが、何故かHPでは消えている)しかし、ジャングル演出は強化っていう、何だこのジャンボ鶴田が女装に力を入れてしまったような方向性は。そっちじゃねえよ!
万世ビアガーデン・酒類
とか言いつつ、とりあえず落ち着こうと2時間分の金を払い、適当な料理をチョイスして予約席に着く。ビールを注ぎに行くと、確かに酒の種類は増えている。
万世ビアガーデンワイン
生、黒生は当然として、サワーにハイボール、この辺りは前からあったような気がするが、ワインが増えている。
万世ビアガーデンスープ
プラスジュース系にやや謎な感じの「本日のスープ」。そして、以前からのポップコーン取り放題と。飲み放題方面のクオリティは落ちてないようである。
万世ビアガーデンビール
ビールを片手に席に戻り、クビりとやってようやく落ち着いたトコロで、客層を見ると(といっても埋まっている席は3分の1程)。ドウ見てもアキバ系とは程遠い、ワイシャツのおとっつぁんばかりで、ちょうど帰っていったグループがあったので見ていると、万世の店員達と何やら仕事的ツナガリ有りといった挨拶をしているので、ドウ見ても関係者。というか、初日にわざわざ予約してきてる通常客って自分らだけじゃね?
万世ビアガーデンろうそく入れ
フロア内で繰り広げられる問題のジャングル演出をチェックしていくと、テーブル上にはLEDのろうそくモドキ。そして、電動蝶々(ソーラーバタフライってのが一般的な呼び名らしい)がぐいんぐいんしている。全てのテーブルでだ。
万世ビアガーデンカップルシート
さらに、自分たちの隣(万世橋駅が見えるよいポジション)にはイギリス領アフリカ風の蚊帳が吊られたカップルシートがある。モンティ・パイソンのスケッチっぽい風景である。完全にサラシモノっぽくってよろしい。しばらくして、カップルが来ていたが、エライすぐ帰っていた。覚悟完了で来たわけではなかったようだ。
万世ビアガーデンシーツ
フロア全体にはビニール製の観葉植物が置かれ(正直邪魔で一度蹴飛ばしてしまった)、おそらく仕切り替わりと思われる南洋植物柄のシーツ(?)も下げられている。
万世ビアガーデンドクロ
トドメとしてあったのが、窓際に置かれた黄金ドクロのろうそく入れ(立てか?)である。なんだろう。『レイダース/失われたアーク』からの発想か。多分ドケたら、デカイ岩ダマがどっかから出てくるんだろう。
と言った感じに、過剰なくらいにジャングル演出が濃くなっている。もう、ジャングル演出なのか何なのかさえ分からなくなってるんだけど。どうすんだ、この鶴田の女装シフト。
万世ビアガーデンビール注ぎ器
と、チョイとビーンボール気味は方向へと進化(退化かも)してしまったビアガーデンなんだが、酒の種類が増えたのと同時に、自動ビール注ぎ器なんかも導入されていて、やはりとりあえず飲んでねって方向で行きたいんだろうな。短い時間でも大丈夫になったしね。ということで、どっかに行く前後に来るにはハードルが低くなって、気軽に寄りやすくなったっつーことなのかな。
万世ビアガーデン万カツ
しかし、自分達からすると肉マウンテンが無くなってしまったというのは、何か馬場が居なくなった後の全日といった感じで、動いてなくても良いから見れれば納得という、よく分からない充足感・達成感のような無くなってしまったような気がするのだ。要点がどこ?って辺りでは人にも薦めにくい。ジャングル押しじゃなぁ。あくまでも自分ら視点だけど、今回店が座礁しちゃったような。万カツがあるのが救いだったな。
万世ビアガーデン
ということで、今年の「灼熱ジャングル ビアガーデン」。なんだか自分たち的にはモヤモヤ感が残るものになっちゃったんだけど、まぁ普通に酒飲み放題行きたいって人は良いんじゃないでしょうか。ただ、前から来ていた人には牙が抜けた感は否めないでしょうねえ。ってトコロで以上。

追記(2014年8月6日)
今週に入ってCUE氏が確認したトコロによると、肉マウンテンが復活していたそうである。そして、何故か地下でやってるローストビーフ切り分けが増えていたとか(USAってなんだ)。やっぱり料理簡素化は不評だったんですかね。後、カップル方面には残念な報告なのかもしれんが蚊帳は撤去済みとのこと。その他、テントも撤去。ジャングル音ボリューム下げ等。果たして、迷走したのか改善したのか。
万世ビアガーデンマウンテン

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正規軍に偽装したWEBゲリラ屋。ゲバラよりはカミロ・シエンフェゴスって思うけどヨタヨタのカストロに一番感情移入してしまったり。

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